薬物依存症の症状とサイン

薬物は直接脳に働きかけて本人のコントロールする力をゆっくりと奪っていきます。 今、薬物をうまくコントロールできていると思っている人でも、薬物の影響を受け続けると少しずつその人自身の「コントロールする力」が奪われて、人生のコントロールができなくなっていく可能性があります。薬物によって「コントロールする力」が奪われてしまった状態を「薬物依存症」と呼ぶのです。一つずつ症状について見てみましょう。

1. 使い始めた頃より量が増えている

使い始めた頃より今使っている量は増えていませんか?少しずつ量が増えていませんか?先に述べたように薬物は直接脳に働きかけて「コントロールする力」を奪うのです。

2. 感情的に周囲の人に接することがある

薬物を使っているうちに、知らず知らずのうちに感情的になることが増えていませんか?薬物を使用した後でイライラすることもありますが、薬物が体に入っていないときにも怒りっぽくなったりして家族や友人に突っかかってしまうことがあります。

3. 生活に支障が出ている

薬物を使うことで家族や仕事でトラブルを抱えていませんか?薬物にお金を使い過ぎて生活費に困っていませんか?「最初はうまくいっていたのに、いつの間にかうまくいっていない」というのは薬物のコントロールが難しくなっているかもしれません。

4. 薬物を使用したことを後悔してもやめられない

周囲の人間とトラブルを起こしたり、気づかないうちに自分の体を傷つけてしまったり、物を壊してしまったりして後悔したことはありませんか?薬物を使ったら後悔するとわかっていても使ってしまうことを止められないことがあります。

 

よくある薬物依存症の症状について紹介しましたが、これを読んだ人は「自分はまだそんな状態じゃないから大丈夫」と思うかもしれません。しかし、下記のリストを見て、一つでも該当する方は精神保健福祉センターなどの支援機関に相談することをおすすめします。なぜなら「依存症は病気であり、きちんと治療をうけることで回復が可能である」からです。実際に回復している人たちはたくさんいます。一人で悩まずに、自分に必要な治療や支援について一緒に考えていきましょう。

【チェックリスト】

  • 薬物を使用している
  • 薬物をやめたいと思ったことがある
  • 薬物使用によって精神的、身体的な不調が生じている
  • 薬物使用のことを相談したいがどこに相談したらいいかわからない

引用文献:

SMARPP-24 物質使用障害治療プログラム 松本俊彦・今村扶美(2015) 金剛出版